本は日本をめぐる
昨日ぶりです。ゆうおかです。
前回は万博で図書館をつくろう!という話をしたのですが、今回は閉幕後の本の行方について考えていこうと思います。
ちなみに前回の記事はこちら。
筆者は、経済的な理由で教育を十分に受けることのできない日本の子供たちにそれらの本を寄付する考えにたどり着きました。
このグラフをご覧ください。
出典:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン http://cfc.or.jp
これはOECD(経済協力開発機構)による、子供(17歳以下)の相対的貧困率の国際比較です。先進国である日本の子供の貧困率がかなり高いことが一目で分かります。
その上、厚生労働省によると、2015年時点では日本の子供たちのおよそ7人に1人は相対的貧困状態にあるのです。
(相対的貧困率:その国の文化水準、生活水準と比較して困窮した状態。例えば経済的な理由で大学進学ができない、課外活動ができない等。)
参考文献:子どもの貧困と教育格差 http://cfc.or.jp/problem/
そして家庭の経済格差は子供たちの教育格差につながります。
出典:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン http://cfc.or.jp/problem/
こちらは世帯収入と子供の学力を比べたグラフです。
しかし、小学校と中学校はどちらも義務教育です。だからどれだけ経済格差があっても義務教育に関しては、学ぶ機会は均等に与えられているのでは...?という疑問が出てきます。
なぜ経済格差は教育格差につながるのでしょうか。
大きく分けて理由は二つあります。
①学校外教育を受けることが困難であるから
学校外教育とは、家庭学習で必要な文房具・教材や塾、習い事を指します。文部科学省による平成26年の調査では、家庭が1年で支払う教育費用のうちおよそ6から7割が学校外教育費なのです。年収が低ければ低いほど、塾に行くのも習い事に行くのも困難を極めます。
(参考文献:文部科学省 平成26年度子供の学習費調査
②学習意欲を高める機会が少ないから
筆者はこのような記事を見つけました。
ここでは『自己効力感』に焦点が置かれています。
自己効力感とは、
人が何らかの課題に直面した際、こうすればうまくいくはずだという期待(結果期待)に対して、自分はそれが実行できるという期待(効力期待)や自信のこと
を指します。
(出典:自己効力感とは-コトバンク https://kotobank.jp/word/自己効力感-178781)
記事をまとめると、物事をうまく遂行し(成功体験)友達や親、先生の行動に習って(代理体験)、他人からフィードバックやアドバイスをもらい(社会的説得)、精神的にも身体的にも健康的な生活をおくる(生理的・感情的状態) ことが自己効力感を生みだし、学習意欲の向上につながる、ということです。
ただ残念ながら今の日本には、そのような機会を持つことのできる子供たちは少なくありません。
だからこそ筆者は、万博で集められた古本を学ぶ機会に関して恵まれない子供たちに寄付することを提案しました。
本を寄付することは様々なメリットを生み出すことでしょう。
本を読破することで達成感が生まれます。(成功体験)
本に書かれている筆者の成功体験や読者への訴えかけは、子供たちが今後の人生を切り開く上でのアドバイスになり得ます。(代理体験・社会的説得)
読書を生活の中に取り入れることで生活習慣の改善も狙えるかもしれません。(生理的・感情的状態)
2025年大阪万博の開催は8年後です。8年後に日本の教育格差がどうなっているのかは計り知れませんが、一人でも多くの子供たちが学習意欲を持ち、明るく毎日を過ごすことのできる社会になることを願うばかりです。
いや、願ってばかりではどうにもなりません。今回筆者がブログを書く際に参考にさせていただいた、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンのホームページでは、実際に私たちができるアクションのヒントが詰め込まれています。
興味を持たれた方、是非見てみてはいかがでしょうか。
恥ずかしながら筆者はこの記事を書くための下調べによって、教育格差の問題やチャンス・フォー・チルドレンに大きな興味を持つことができました。筆者も何かしらの行動をしようと思います。
長い記事になってしまいましたがここまで読んで下さり、ありがとうございました!
WAKAZO.ONLINEの方もよろしくお願いします!