WAKABLO~万博を若者が創って造り出すWAKAZO.ONLINEのブログ~

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空調が最低限しか必要ない

こんにちは、IdeaPickerのなおきです。
ついに定期テスト、英検、模試というめくりめくテストを終え、WAKAZOやりたいエネルギーで溢れています(笑)

さて、今回注目していく投稿はこちら!

空調が最低限しか必要ない

個人的に夏場の暑さと同じくらい大敵なのは夏場の空調が効きすぎている部屋である。電車でもレストランでも大学でもコンビニでも「生鮮食品売り場かよ!」とつっこみたくなるくらい空調がきいている。体調不良の原因となるこの人工的要因をぜひパビリオンでは取り除いてほしい。よくある緑を増やして自然の日陰を増やすといった方法でもよし、水をミストにして散布するでもよし、建物自体を真っ白にして熱を全力で逃がすでもよし、オ〇シス21みたいに屋根に水を流して清涼感演出するもよし、もう少しどうにかならないものだろうか。

  • Week13『WAKAZO館!どんな建物?』

 

 

エコな空調ってことですね!
小学校などでよく見るものだと、ゴーヤやヘチマで作る緑のカーテンとかでしょうか。(夏だけ)

このアイデアを見たとき、僕は今年の夏訪れたある建物を思い出しました。 

 

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犬島精錬所美術館です。


っていっても、どこ??という人が多いと思います。
これは犬島という岡山県の瀬戸内海の島にある美術館です。
犬島は昔、銅の精錬や採石地として栄えた島で現在は平均年齢約70歳、人口約50名と少子高齢化が進んでいます。
また、近くの直島や豊島と一緒に現代アートの島として知られています。
島のいろいろなところに作品が展示されていて、とても面白いところです。

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そんな犬島にあるこの美術館ですが、何がすごいかというと...

空調に電気を使ってないんです!!

 

まず、この美術館はもともと精錬所だった施設を再利用して使っています。
(写真の煙突も以前は使われていたそうです)
断面図がこちら。

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・夏の場合
この美術館の通路や展示は丘を横に堀った洞窟のような形をしています。
洞窟の両端の壁には地下5mくらい下から銅が埋められていて、地下水と接しています。地下水の水温は気温にあまり左右されないので、夏でも冷たく、その冷たさを銅が伝えています。
また、煙突を通る風を利用して洞窟の中をその冷たい空気が吹き抜けていきます。

実際僕が言ったのは8月11日の昼、とても暑い時期ですが美術館の中は結構涼しかったです。

 


・冬の場合
この美術館の周りには大量の「からみレンガ」が積み上げられています。

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この「からみレンガ」は、
・鉄:50%
・ガラス:35%
・銅を製錬する際に出る「スラグ」(化学の教科書とかでよく見ますね)
でできていて、鉄の「暖まりやすく冷めやすい」性質とガラスの「熱をキープする」性質が混ざり、太陽の熱を素早くためる蓄熱素材です。
冬場は太陽のわずかな熱をこのレンガがしっかりと吸収して館内があったかくなるそうです。

 

 

このように、様々な工夫によって電気を使わない空調システムが実現しています!
万博の開催地である夢洲埋立地なので掘ることが出来るかはわからないですが、
持続可能な社会の実現のためにもエネルギーに頼らない空調システムは重要だと思います。
もしかすると2025年には、町全体をエコな空調システムで覆った洞窟都市や地下都市が実現しているかもしれません。

最後に、犬島の写真で終わろうと思います(笑)
島民の方もとても親切で、おすすめの島なのでぜひ行ってみてください!

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