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あなたには「パートナー」がいますか?

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どうもこんにちは、シャンクスです。
 
 
人と会う予定を作らないと不安で仕方ないあの人、ひとりで過ごしていても平気なあの人、この違いはどこから生まれるのでしょうか。
 
 
 
今日はこの疑問に迫っていきます。
 
では早速アイデアの紹介です。
今回のアイデアは、ひとりで過ごすことの多い私の目を特に引くものでした。
 

1人✖️〇〇

by 崇宏 佐々木 

一人カラオケ 一人ラーメン 一人焼肉 一人ディズニーランド 全ての一人〇〇を受け入れる社会になろう!!!

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↑実際の投稿はこちらから

 
 
 
 
人間、ひとりでは生きていけませんが、かといって、ひとりの時間をまったく持たずに生きることもまた不可能です。
 
人間は他者と協力して、社会を作り上げてきました。
アリストテレスの言葉にも、「人間はポリス的動物だ」というものがあります。
ですが、24時間365日、誰かと一緒にいるというのはあり得ない話です。
私たちは、寝るときはひとりですし、お手洗いもひとりで済ませますよね。

 
その証拠に、寝ることを「ひとり寝」とは言いませんし、トイレに行くことを「ひとりお手洗い」とも言いません(ひとりで寝ることを強調する意図で「ひとり寝」という表現が使われることはあります)。
それは寝るのも用を足すのも、ひとりでするのが自然だからです。
 
 
また逆に、投稿者の言うような「全てのひとり〇〇を受け入れる社会」が実現されたときには、「ひとりカラオケ」や「ひとり焼肉」という言葉は使われなくなっているでしょう。あえて「ひとり○○」と言うのは、それが現状ではまだ不自然だからです。
 
 
 
さて、人間はひとりではいられないが、常に人といられるわけでもないということでした。
 
 
ここで、先日私が読んだ本の一節を紹介しようと思います。日本のユング派心理学第一人者の著書からです。
 
 一人で楽しく生きている人は、心のなかに何らかのパートナーを持っているはずである。もちろん、そのパートナーは人によって異なる。「内なる異性」のこともあろう。母なるもの、父なるもの、かも知れない。「もう一人の私」と表現されるかもしれない。ともかく「話し相手」が居るのである。人間は自分の考えと他人と話し合うことによって、随分と楽しむことができるし、客観化することもできる。一人で生きてゆくためには、そのような意味で「二人」で生きてゆくことができねばならない。
 
河合隼雄『こころの処方箋』(新潮文庫) p.156
 
また、こうも書いてあります。
 
 二人で生きている人は、一人で生きられる強さを前提として、二人で生きてゆくことが必要である。無意識的よりかかりや、だきこみが強くなりすぎると、お互いの自由をあまりにも奪ってしまい、たまらなくなってくるのである。このことは別に依存が悪いと言っているのではない。人間は誰かにある程度依存しないと生きてゆけないし、依存したり、されたりするのも楽しみのひとつとも言える。問題は、まったく無意識的に一人立ちの力を失ってしまっているところにある。一人でもいきてゆける人間が二人で生き、お互いに助け合ってゆくところに楽しみが見出せるものなのである。
 
(同書 p.157)
 
 
常にひとりでいられるわけではないが、常に人といられるわけではない私たちは、ひとりとしての自分誰かといるときの自分の両者と向き合わねばならないと思います。
そして、誰かといるときであっても、ひとり立ちすることを忘れてはなりません。
 
 
私たちの多くは、幼い頃に友達は多い方がいい、賑やかな方がいい、との価値観を経るのではないでしょうか。
もちろんそれを信じたまま一生を終える人もいるでしょうし、友達の多寡は問題ではないと、どこかのタイミングで考えつく人もいるのだと思います。
 
ただ、どちらであっても、ひとりで生きられるだけの「パートナー」は心の中に持っているべきなのでしょう。
 
 
冒頭の問いに戻ります。
 
 
人と会う予定を作らないと不安で仕方ないあの人、ひとりで過ごしていても平気なあの人、この違いはどこから生まれるのでしょうか。
 
 
以上を踏まえて、この問いにはこのように答えることができそうです。
「前者は心の中に『パートナー』を持ち合わせておらず、他方、後者は持ち合わせている。その差だ。」と。
 
 
 
皆さんには「パートナー」はいるでしょうか。
私にとってはそれが詩であり、自然です。もちろん他にもあります。
 
今いない人は、たとえすぐには見つからないにしてもいつか素敵な「パートナー」が見つからんことを願って、
そして、既に「パートナー」がいる人は今後もうまく付き合っていけることを願って、締めくくろうと思います。
 
 
お読みいただき、ありがとうございました。
 

 

こころの処方箋 (新潮文庫)

こころの処方箋 (新潮文庫)